カーゴニュース 2025年6月3日 第5343号
アスクル(本社・東京都江東区、吉岡晃社長)は5月23日、「ASKUL関東DC」(埼玉県上尾市)の開所式を行った。6月から稼働する予定。関東DCは同社11ヵ所目となるDCで、関西DCに次ぐ2番目の規模となる。東日本の基幹拠点に位置付けられ、事業者向けの「ASUKUL」および一般消費者向けの「LOHACO」(ロハコ)の物流を担っていく。
同センターの稼働により、これまでは関西から出荷していた東日本へのロングテール品を関東DC発に切り替え、東日本でのロングテール品の翌日配送を目指す。開所式で吉岡社長は「当社には長年、東日本に大規模センターがなく、東日本への輸配送は最適とは言えなかった。ようやく念願の大規模センターが開所を迎え、関係者に感謝している」と挨拶した。
関東DCでは最新の物流機器を導入することで入出荷能力を向上している。高頻度の出荷品を扱うデジタルピッキングのエリアでは、従来の搬送コンベアに替えて自動仕分けAGVの「Table-sorting system」(トーヨーカネツ)を160台導入した。また、比較的出荷頻度の低いエリアにはGTPソリューションの「PopPick」(ギークプラス)を444台配置する。また、国内初導入となるフォーク付AMRの工程間搬送ロボット「LUC-L1500V」(プラスオートメーション)を1台導入し、ハンドリフト作業を効率化していく。これらの自動化により出荷効率を高め、同センターは年間で最大1000億円の出荷を見込む。関東DCは5階建の免震構造で、延床面積は10万4951㎡。日本GLPの物流施設「GLP上尾」を全棟賃借した。JR上尾駅から徒歩圏内に立地し、圏央道・東北自動車道・首都高速道路へのアクスセスも良好。
また同日、アスクル、日本GLP、埼玉県上尾市の3者間で災害時の物資の供給および一時保管等に関する協定が締結された。
災害発生時には市からの要請により、関東DCに保管されている飲料・食品、日用品や衛生用品などを提供し、支援物資の一時保管なども行う。
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