カーゴニュース 2025年7月10日 第5354号
日本通運(本社・東京都千代田区、竹添進二郎社長)は今月から新拠点「NX苫小牧危険物ロジパーク」の稼働を開始した。多温度帯管理機能を備え、危険物の安全・適正な保管管理が可能な施設となっている。同社は新拠点を活用することで高品質で安定した物流サービスを提供し、北海道の半導体産業をはじめとする先端産業の発展を支えていく考え。
NX苫小牧危険物ロジパークの建物は1階建て、定温危険物倉庫と多温度帯危険物倉庫(建設中)の2棟を有し、今後は高圧ガス危険物倉庫2棟(建設中)やコンテナヤードの拡充も計画する。多温度帯倉庫は8月、高圧ガス危険物倉庫2棟は12月に完成する予定。半導体製造に不可欠な化学品や高圧ガスなど、先端産業の原材料を最適な環境で保管・管理できる施設だ。
さらに、昨年年8月に稼働開始した恵庭市の新倉庫「NX-TECT Hokkaido」と連携し、北海道内外の先端産業の原材料を扱う倉庫としても活用できる。
6月27日に執り行われた定温倉庫の落成式には同社副社長の杉山千尋氏ら多くの関係者が出席し、竣工を祝った。
北海道では近年、半導体関連産業の集積が進み、国内外からの企業進出や大規模投資が相次いでおり、その中で苫小牧市は、国際拠点港湾である苫小牧港と新千歳空港という「ダブルポート」を有し、鉄道や高速道路などの交通アクセスにも恵まれた物流適地となっている。積雪量が少ないという地理的特性もあり、原材料の安定供給や製品輸送での利便性に優れている。
また、苫小牧港にはNXグループの内航船「ひまわり」も就航しており、日本通運は国内外からの危険物・高圧ガスの大量輸送にも柔軟に対応できる体制を整えている。
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