カーゴニュース 2025年7月8日 第5353号
アマゾンジャパン(本社・東京都目黒区、ジャスパー・チャン社長)は1日、迅速な配送の実現に向けた新たな物流戦略を発表した。配送拠点である「デリバリーステーション(DS)」を全国6ヵ所で新たに開設するとともに、今年中に夜間注文を翌日配達するサービスの全国展開を開始する。さらに、商品の保管・梱包を担う同社物流拠点「フルフィルメントセンター(FC)」の一部機能とDSの機能を担う当日配送専用拠点を16ヵ所で展開する。
同社は今後、配送拠点の拡大を全国で進めることで、翌日配送や当日配送を強化していく。施策のひとつとして、DSの新設を推進。DSは、全国のFCから集約した荷物を、周辺地域に住む顧客の玄関先まで配送するラストワンマイル配送の起点となっている。今回、9月までに岡山県、千葉県、福岡県、北海道、東京都、石川県の6ヵ所〈表〉で新たに設置する。岡山、千葉、福岡では開設済みで、石川県に設置するのは今回が初となる。また、岡山県のDSでは脱炭素化にも取り組み、太陽光パネルの設置や雨水再利用タンクの活用など、省エネを推進するとともに、再生可能エネルギー利用も進める。
これにより、午後11時59分までに注文した商品を翌日中に配達するオプション機能の対象地域を拡大。2025年中に全国へ順次展開していく。一部地域では、午後1時頃までに注文した商品を当日の夜間帯に配送するオプションの提供も拡大していく。
加えて、FC・DS両方の機能(商品の入荷、保管、梱包、仕分け、配送)を兼ね備えた当日配送専用の拠点も16ヵ所開設する。入荷から出荷までのオペレーションを簡略化することで、最大数万点の商品の当日配送体制を構築。Amazonは現在、食品・飲料・日用品などの幅広いカテゴリから数万点の商品を最短6時間で配送するエリア限定の「エクスプレスマート」を関東近郊向けに提供しているが、今回の拠点拡充により、より多くの顧客がサービスを利用できるようになる。
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