26年3月期2Q連結業績のセグメント状況

カーゴニュース 2025年11月13日 第5387号

JR貨物/26年3月期2Q
売上高6・5%増、利益も黒字転換達成

コンテナ輸送量の増加がけん引

2025/11/12 16:00
全文公開記事 貨物鉄道・通運 決算

 JR貨物(本社・東京都港区、犬飼新社長)の2026年3月期第2四半期連結業績は、売上高が前年同期比6・5%増の1004億1600万円、営業利益が16億円(前年同期比は14億5000万円の損失)、経常利益が12億1300万円(同18億2200万円の損失)、純利益が3億1900万円(同24億800万円の損失)となり、増収増益だった。売上高はコンテナ輸送量の増加や社宅用地の売却により前年同期から約61億円の増収となったほか、各段階の利益も増収効果が寄与して前年の赤字から黒字転換を果たした。

 

 鉄道ロジスティクス事業は売上高898億円(5・7%増)、営業損失46億円(同65億円の損失)。上半期の輸送量が4・2%増の1308万6000tとなったことで運輸収入が増加。品目別では、リニア中央新幹線建設工事に伴う発生土の運搬によりエコ関連物資が大幅な増加となったほか、自動車部品も一部顧客の鉄道シフト拡大で2ケタ増となった。車両修繕費や線路使用料などの費用増があったものの、営業損失は約19億円改善した。

 

 不動産事業は売上高110億円(12・9%増)、営業利益59億円(24・0%増)。前年度末に完成したマンションの販売や社宅用地の売却などにより、2ケタの増収増益となった。

 

 単体業績は、売上高802億円(6・0%増)、営業利益3億円(同26億円の損失)、経常損失1億円(同32億円の損失)、純損失4億円(同33億円の損失)となり、営業利益は前期の赤字から黒字に転換した。単体の鉄道事業は売上高711億円(5・1%増)、営業損失55億円(同74億円の損失)で、赤字幅は約19億円の改善となった。

 

通期は増収増益も予想値を下方修正

 

 通期業績は、売上高2130億円(前期比6・1%増)、営業利益54億円(前期比2・01倍)、経常利益41億円(2・84倍)、当期純利益17億円(73・4%減)の増収増益を見込む。豪雨災害の影響や物価上昇に伴う想定以上の経費増加により、売上高、各段階の利益とも前回予想から下方修正したものの、通期でも黒字は確保する。当期純利益は前期にあった特別利益が剥落するため減益となる。

 

 単体での通期業績は、売上高1729億円(6・6%増)、営業利益35億円(5・27倍)、経常利益21億円(前期は8億円の損失)、当期純利益6億円(87・1%減)を見込む。

 

 10日に行われた会見で、取締役兼常務執行役員経営統括本部長の高橋秀仁氏は「連結業績は増収増益となり、利益ベースでも黒字化した。グループを挙げて増収とコスト削減に取り組んだ成果であり、この点はプラスに受け止めたい。ただ、単体では営業利益を確保したものの、経常利益と純利益は水面下にあり、主力の鉄道事業がまだまだ赤字となっている。下期についても増送増収に取り組んでいきたい」と述べた。

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