カーゴニュース 2026年5月21日 第5436号
日本郵政(本社・東京都千代田区、根岸一行社長)は15日、2026年度から28年度までの3ヵ年を対象とする新中期経営計画「JPプラン2028」を公表した。物流領域では、荷物中心の物流ネットワークへの転換を進め、国際物流と国内物流、ラストワンマイルを一体的に運営する「総合物流企業」への転換を重点戦略に掲げた。期間中の投資計画では、郵便・物流事業に3900億円、国際物流事業に1000億円を投じる。
郵便・物流事業では、集配拠点の再編を進める。現在、全国に3200ある集配拠点を28年度末までに2700拠点に集約する。とくに地方部で拠点集約を進め、大型拠点である地域区分局で集中処理する体制に転換する。集約後は、四輪車なども活用し郵便と荷物を併せて広域配達するなど柔軟なオペレーションを行う。拠点集約による効率化効果として約50億円を見込む。また、都市部の一部郵便局では、集約後の跡地を不動産開発に転用して収益拡大につなげる。
拠点集約により、要員配置の最適化にも取り組む。郵便・物流セグメントの社員20・4万人(26年3月末現在)を、最終年度に1万人減の19・4万人にする。AIによる運送便の効率化や機械化による省力化も進める。
総合物流企業への転換では、得意領域であるラストワンマイルに加え、国内外の企業間物流を強化。国際物流と国内物流(コントラクトロジスティクス事業とトラック配送・宅配)を一体で運営できる体制を構築する。その手段として、M&Aや資本業務提携を活用。すでにグループ化したトナミホールディングスやロジスティードグループとの資本業務提携により、車両・拠点の相互活用や経営資源の集約などを図る。
荷物分野では、ゆうパック、ゆうパケットの収益拡大を進める。ゆうメールを含む荷物収益は、25年度の6400億円から28年度に7400億円まで伸ばす計画。取扱個数では、25年度に5・7億個だったゆうパックを6・3億個に、5・6億個だったゆうパケットを6・7億個に増やす。日本向け越境ECに対応した商品開発にも取り組む。
減少傾向が続く郵便事業については、サービスの持続的な提供のために各種サービス料金の値上げを検討するほか、サービス水準の見直しについても検討していく。
数値目標では、郵便料金改定が実施されることを前提に、ROE(自己資本利益率)7%超を目指す。セグメント別では、郵便・物流事業の営業利益を郵便料金改定の有無により1730億円の赤字から230億円の黒字まで幅を設けた。国際物流事業は営業利益160億円、ROA(総資産利益率)3・5%を目標とした。
投資計画では、金融2社を除いた各セグメントで計9000億円を見込む。このうち郵便・物流事業では施設修繕や物流拠点の整備、オペレーション改革、システム投資などに3900億円を計画。国際物流事業では施設・設備やシステムに1000億円を投じる。
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