カーゴニュース 2026年9月15日 第5467号

国交省・原田総括審議官会見
〝ひずんだ形〟の物流を健全化する

適正原価は「わかりやすい着地点」検討

2026/09/14 17:00
全文公開記事 行政・立法 トラック輸送

「適正原価」を運賃交渉のための〝武器〟に

 

 そのための政策ツールのひとつが、現在国交省が設定に向けて検討中の「適正原価」だが、荷主の一部には、国が適正原価を定めることで運賃水準が現行の2倍程度に高騰すると不安視する見方もある。これについて原田氏は「適正原価の意義は、トラック事業者がコンプライアンスを遵守し、事業を安定的に継続していくために必要な原価を示すこと。取引の適正化を促すものであり、いきなり運賃が2倍になるということは考えにくい」と話す。「適正原価は事業者にとって非常に重要なものとなる。荷主と運賃交渉を行う際の武器であり、適正原価を活用し、適正運賃を収受していただきたい。反面、事業者は適正原価を下回る受注を行わないことも必要だ。今後制度化される5年ごとの事業許可更新において、必要な条件となる。適正原価以下の運賃で仕事をしないよう、自分の身を律することが必要だ」と指摘する。適正原価の方向性については「トラック、荷主、関連する物流関係者などが無理なく納得できる形のものが望ましい。今後、有識者会議での検討を進め、事業者からのヒアリングを受け止めながら(関係者一同が)分かりやすい形の着地点を見出していく」と述べた。

 

 原田修吾(はらだ・しゅうご)

 1970年生まれ。福岡県出身。94年3月東大法卒。同年4月運輸省(現・国土交通省)入省。自動車交通局(当時)、鉄道局、総合政策局や出向先の内閣官房などで幅広い行政分野を担当。物流関連では、2002年に鉄道局でJR貨物を担当する貨物鉄道室専門官として、並行在来線を維持するための貨物調整金制度の創設に携わった。21年7月から2年間、自動車局総務課長を務めた後、鉄道局総務課長、九州運輸局長、大臣官房審議官(公共交通政策、物流・自動車局担当)を歴任。8月に大臣官房総括審議官兼物流統括調整官に就任した。

 

 趣味はスポーツ。夏は登山、冬はスノーボードで汗を流す。平日にはウェイトトレーニング(筋トレ)を欠かさない。ロックを中心に音楽鑑賞も楽しんでおり、最近もライブ会場に足を運んだ。大学時代にはロックバンドでギターを担当していたことも。

適正原価検討会の初会合(7月17日)
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