藤井会長

カーゴニュース 2024年6月13日 第5250号

東倉協/総会
新会長に安田倉庫の藤井信行氏が就任

「信頼される組織づくりに努める」

2024/06/13 17:50
倉庫・物流施設 人事・機構改革 団体

 東京倉庫協会は10日、総会を開き、事業計画などを承認した。役員改選では、藤井信行氏(安田倉庫)が新会長に就任。任期満了に伴い原匡史氏(東洋埠頭)が副会長を退任し、鈴木又右衞門氏(太成倉庫)、戸所邦弘氏(富士倉庫運輸)、大隅毅氏(澁澤倉庫)、山﨑元裕氏(ヤマタネ)が副会長に就任した。


 2024年度は、会員増強活動や災害対応、支援活動の強化を含む「経営基盤の強化と近代化」「中小企業倉庫業対策の推進」、物流DX・物流標準化など「物流環境の変化への対応」「広報、研修、調査活動の強化および自主監査体制の確立」「組織ならびに連絡の強化」――などのの事業計画を推進する。

 

 挨拶に立った藤井新会長は、「東倉協、倉庫業界の発展のために努力していく。総会で確認された新年度の事業計画に会員一同、総力をあげて取り組み、信頼される組織づくりに努める」と抱負を述べ、「『2024年問題』をはじめ、恒常的な人材不足、DX推進など倉庫業には多くの課題があり、いずれも1企業、1団体、1協会のみで解決できる問題ではない。これらの課題解決に向け、国土交通省、東京都港湾局をはじめ関係ご当局のご指導、ご支援をたまわりながら、日本倉庫協会とも連携し、東倉協としての役割を果たしていく」と語った。


 また、会長を退任するにあたり山﨑元裕氏(ヤマタネ)は3年間の任期を振り返り、「個人としてまさに得難い経験をさせていただいた。物流業、とくに倉庫業についてはますます環境が厳しくなると思う。東倉協の会員の皆様の相互の信頼関係を一層強固にすることによって事に当たれば、必ず課題を乗り越えられると確信している」と述べた。

勝山関東運輸局長

 懇親会で来賓の勝山潔関東運輸局長は、「2024年問題」に関連し、このほど通常国会で可決された物流関連2法や、4月15日に設置された倉庫事業者・貨物利用運送事業者向け相談窓口について報告。「あらゆる施策を総動員し、物流の持続可能性を実現するため、荷主、物流事業者、社会の三方好しを目指したい」と強調した。

松川東京都港湾局長

 東京都の松川桂子港湾局長は、「昨年の東京港の外貿コンテナ取扱個数は408万TEUで前年比若干の減少となったが、輸出は実入りベースで1・1%増加となるなど明るい兆しが見え始めている」とし、「2024年問題」については、「倉庫業の皆様とともに取り組みを進めていきたい」と述べた。

 

 乾杯の発声を日本倉庫協会の米田浩理事長が行い、「2024年」に関して倉庫業にしわ寄せが来ることがないよう関係当局に要望し、会員事業者向けには影響を調べるためのアンケート実施したことを報告。価格転嫁の重要性にも触れ、「倉庫には『標準的な運賃』や『トラックGメン』といった制度がない。物流関連2法の成立を受けて『物流Gメン』という名称に変更すべきだ」と提言した。

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