カーゴニュース 2025年1月9日 第5306号
阪急阪神ロジパートナーズ(本社・大阪市住之江区、津田健史社長)、阪急阪神エクスプレス(本社・大阪市北区、谷村和宏社長)、スタイレム瀧定大阪(本社・大阪市浪速区、瀧隆太社長)の3社は、物流改革の推進による繊維業界での配送効率化を目指し、「可変式輸送用ラック」を開発した。意匠登録出願中であり、2025年2月から同ラックを活用した共同配送をスタートする。
深刻化するドライバー不足や「2024年問題」、環境負荷低減という社会課題に対し、3社が密接に連携し、新しい配送モデルを構築した。
具体的には、反物の特性に合わせて長さと高さの調整が可能な「可変式輸送用ラック」を開発し、導入した。同ラックにより反物の規格の違いによる積載空間の無駄を解消し、積載効率を大幅に向上させ、トラック台数の削減を実現する。
また、効率的な配送設計による「ミルクラン方式」を導入。これにより、複数の配送先への最適な配送ルートを実現し、配送回数を削減することで、CO2削減を通じた地球環境保全にも貢献する。
「可変式輸送用ラック」の導入は荷役作業の効率化も実現。トラック待機時間の短縮、ドライバーの労働時間削減、作業者の負担軽減が見込まれる。これら3つの取り組みを通じ、持続可能な物流体制の構築を実現していく。
トライアルを実施した物流現場からは、「トラックまで反物を取りに行く必要がなくなった」、「自社のパレットに移し替えるだけで済むため、作業が大幅に効率化された」、「作業者の負担が大きく軽減された」といった評価を得ているという。
この取り組みは物流の効率化および環境負荷低減に寄与する事業として、代表申請者を阪急阪神ロジパートナーズ、阪急阪神エクスプレスならびにスタイレム瀧定大阪が共同申請者となり、24年12月3日付で「流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律(物流総合効率化法)」に基づく総合効率化計画の認定を受けた。
3社は、「今回の物流改革は、3社が協力することで実現した画期的なプロジェクト。今後もこの取り組みをさらに発展させ、物流課題の解決を通じて社会と環境に貢献できるよう努めていく」としている。
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