ケースマーク読み取りフロー(イメージ)

カーゴニュース 2025年1月16日 第5308号

住友倉庫/フューチャーアーキテクト
輸出貨物の搬入確認作業にOCR導入

約60%の作業時間削減効果を期待

2025/01/15 16:00
倉庫・物流施設 DX・システム・新技術

 住友倉庫(本社・大阪市北区、永田昭仁社長)とフューチャーアーキテクト(本社・東京都品川区、谷口友彦社長)は今月から、フューチャーアーキテクトが独自開発したOCR(光学文字認識)ソリューション「Future EdgeAI」を住友倉庫の国際貨物上屋での輸出貨物取扱業務における搬入確認作業に導入した。

 

 住友倉庫は、倉庫業を核に、港湾運送業、国際輸送業、陸上運送業を含む総合的な物流事業と、物流用地の再開発を中心とする不動産事業を展開し、国際物流ネットワークを活用した物流ソリューションの提供を行っている。

 

 フューチャーアーキテクトは様々な業界の経営とITをデザインし、戦略立案から実装までを手掛けるコンサルティング企業。なかでも物流領域では長年の業務知見と最新技術に精通した専門チームが顧客の物流改革とDXを多面的に支援している。

 

 今回のプロジェクトでは、住友倉庫の大阪市にある拠点「南港第二営業所国際フェリー上屋」における輸出貨物取扱業務の搬入確認作業に「Future EdgeAI」を導入し、搬入時に行うケースマーク情報の読み取り・システム登録作業を効率化した。

 

 国際貨物には、配送先や重量といった貨物の詳細を示す記号や番号、文字など多くの情報が記載されたケースマークが貼り付けまたは印字されているため、国際貨物の荷捌き業務では多くの目視確認や手作業が発生している。

 

 これまで同拠点では、ケースマークの確認およびシステムへのデータ登録作業に掛かる負荷の解消が課題となっていた。今回、「Future EdgeAI」を導入することで、倉庫作業員がケースマークをスマートフォンで撮影するだけでケースマークの情報をデータ化できるようにした。

 

 具体的なケースマーク読み取りフローでは、倉庫作業員がケースマーク情報を読み取り、データを画像・テキスト・2次元コードとして現場でラベル出力。事務作業員が2次元コードをスキャンすると自動でシステムにデータが登録される。その結果、導入前と比較して約60%の作業時間削減効果が期待され、業務の省力化と迅速化を実現した。

 

 両社は今後も他の業務への導入拡大を検討し、さらなる業務効率化や生産性の向上、より質の高いサービスの提供を図るとともに、労働力不足などの対策を進めていく。

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