カーゴニュース 2026年3月26日 第5422号
東日本旅客鉄道(JR東日本、本社・東京都渋谷区、喜勢陽一社長)は23日、日本初となる「荷物専用新幹線」の運行を開始した。盛岡~東京間を走行するもので、同車両を通じて列車荷物輸送サービス「はこビュン」のサービス拡大を進め、地産品の魅力発信やトラックドライバー不足解消に寄与する。当日は盛岡と東京それぞれでオペレーションをメディアに公開した。
「荷物専用新幹線」は、列車荷物輸送サービスにおける多量・高頻度輸送のニーズに対応するため、E3系新幹線1編成の全号車を荷物専用車両として改造したもの。「盛岡新幹線車両センター」~「東京新幹線車両センター」間を平日に定期運行する。運行時はE5系「やまびこ」と連結しており、最大積載量は17・4t(1000箱程度)。正午前に盛岡新幹線車両センターを発車し、16時頃に東京新幹線車両センターへ到着するダイヤとなっている。また、取り降ろした荷物の搬送をAGV(無人搬送車)が担うことで作業効率化を図る。今後は仙台エリアや新潟エリアにも輸送範囲を拡大する計画だ。
初運行となった23日には、岩手県産のホタテといった生鮮食品や精密機械など約800箱を盛岡から東京まで輸送。車両から取り降ろされた荷物が入った複数のカゴ台車を連結させた後、AGVが配送業者のトラックが待つ積み込み場まで自動で搬送した。
JR東日本マーケティング本部まちづくり部門開発戦略ユニットの三井揚介マネージャーは「当社は2017年から地産品を首都圏の駅で販売することで、地域活性化を進めてきた。今回、食品・非食品を大量輸送できたことはサービスとして感慨深いものがある」と述べた。そのうえで「過去3年ほど、より多くの荷物を運ぶというトライアルを重ねてきたが、今回、1列車で運ぶ量として過去最高の荷量を輸送できた。振動を抑えながら時刻通りに運ぶという我々の強みを、1社でも多くの荷主に理解してもらうことで、ひとつで多くの定期輸送を行っていきたい」と意気込みを語った。
また、三井氏は「サービスに多くの期待がかかっており、すでに多数の引き合いをいただいている。今まさに荷主と具体的な条件などを詰めている最中であり、条件の合った荷主から輸送を進めていく」と説明。今後の輸送エリアの拡大については「東京~仙台間の輸送といった引き合いもいただいている。まずは盛岡から東京までの輸送をしっかり利用してもらうことで、顧客を少しずつ増やしていき、その先に東京~仙台間、あるいは上越新幹線も含め、ニーズがあればしっかりと検討していきたい」と述べた。
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