カーゴニュース 2026年7月30日 第5456号
国土交通省は今月、直近の調査結果で宅配ボックスや置き配などによる宅配便の非対面配達率が31・0%まで高まったと発表した。今年4月に大手宅配3社(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便)を対象に調査したもので、前年10月に行った前回調査の29・9%から1・1pt上昇し、初めて3割を超えた。
宅配便は、日本が世界に誇れる高品質な物流サービスとして、年間約50億個、国民一人あたりに換算して年間40個を利用する社会インフラとして定着している。しかし、物流の担い手不足はラストマイル領域にも深刻な影響を与えており、これまでの延長線上では高品質なサービスを維持することが困難になりつつある。今年3月末に閣議決定した新・総合物流施策大綱では、宅配便の再配達削減に向け、宅配ボックスや置き配など多様な受取方法の選択肢を増やす方向性を示し、2030年度までに「多様な受取方法の利用率(非対面配達率)を50%程度まで高める目標を掲げている。
つまり、今後5年間で現状3割の非対面配達率を2割引き上げる必要があるわけだが、そのための第一歩となるのが「標準宅配便運送約款」の改定。国交省が定めている現行の標準宅配便運送約款では、対面による引き渡しのみが受け渡し方法として規定されており、宅配ボックスやコンビニ等での受け取り、置き配などを正式な受け渡し方法として規定する必要がある。昨年11月の「ラストマイル配送の効率化等に向けた検討会」の提言でも、多様な受取方法を標準約款に位置づけるべきとしている。国交省は今年度中にも標準約款を改定する方向で検討を進めている。
他方、置き配を標準サービスに位置づける際に、課題となるのは盗難などのリスク対応。検討会の提言では、保険を含めた対応の必要性やガイドラインの必要性にも言及しており、国交省では今後、こうした対応についても検討していく考えだ。
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