犬飼社長(右)と麦谷執行役員

カーゴニュース 2026年9月24日 第5469号

JR貨物
8月のコンテナ輸送量は7・8%減

エコ関連や食料、農産品・青果物が低調

2026/09/18 16:00
全文公開記事 貨物鉄道・通運 物流データ・統計・調査

 JR貨物(本社・東京都港区、犬飼新社長)の8月の輸送実績は、コンテナが前年同月比7・8%減の123万t、車扱が4・7%減の62万8000tとなり、合計では6・8%減の185万8000tとなった。

 

 コンテナ品目別では、エコ関連物資が中央新幹線建設工事に伴う発生土の減少により前年を下回ったほか、食料工業品は全国的に気温が前年より低かった影響で清涼飲料水およびビール類の出荷が伸びず減送だった。農産品・青果物は、前年に備蓄米の出荷があった影響のほか、今年は米の消費減少もあり前年を下回った。車扱は、セメントが前年に生産好調だった影響により減少した。

 

新規顧客からの問い合わせ増加、短距離需要も

 

 16日に会見をした犬飼社長は、直近の地震災害や豪雨災害の影響に触れ「8月は積合せ貨物の輸送実績がプラスになっている。積合せの場合はある区間で輸送障害があったとしても、トラックドライバー不足への対応を背景に、新しい区間を利用していただけている」と説明。そのうえで、今年度下期の輸送動向について「モーダルシフト需要により、新しいお客様からの問い合わせがかなり増えている。これまで中・長距離中心だったものが、比較的短距離でもお話をいただけていると聞いている。また、北海道の農産品輸送もこれから期待できるため、明るい下期を祈っている」と期待を込めた。

 

 荷主からの輸送依頼の増加状況については「当社は特定荷主に設置が義務付けられているCLO(物流統括管理者)に対し、ホームページ上でCLO向けホワイトペーパーを提供しており、そこにいくつか問い合わせが来ている」(犬飼氏)と述べた。また、麦谷泰秀執行役員鉄道ロジスティクス本部営業部長は「鉄道輸送自体を初めて使うというお客様も多い。当社は12‌ftコンテナでの輸送を中心としているが、初めて鉄道輸送を使うお客様からはトラックと同じ31‌ftコンテナの需要が高く、レンタルやリース、購入などを提案している。加えて、空コンテナで回送している輸送とのマッチングの提案もしており、これまでにいくつか成約するなど、引き合いがある」と語った。

 

BCP対策「行政や事業者との連携で対応力は向上」

 

 輸送障害に対応するためのBCP対策について、犬飼社長は「7月の熊本地震の際には道路が使えなくなったことでトラックによる代行輸送がすぐにできなかった。また、船による代行輸送もお客様とのタイミングの問題で難しく、九州では利用できなかった。しかし、利用運送事業者が輸送障害への対応に慣れていたり、当社と日頃から打ち合わせていることもあり、慌てずに対応できている。また、国がかなり協力的なこともあり、トラックによる代行輸送体制の立ち上げは早くなっている」と説明。麦谷氏は「自治体と輸送障害時にどう対応するかなど様々な相談をしている。加えて、運輸局に対し特殊車両の通行許可を迅速に出してもらうなど、そうした取り組みは平常時から少しずつ進めており、対応力は向上している」と述べた。

8月の品目別輸送実績
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