カーゴニュース 2026年10月15日 第5475号
日本ロジスティクスシステム協会(JILS、大橋徹二会長)と日本物流システム機器協会(JIMH、村田大介会長)はこのほど、「2025年度物流システム機器生産出荷統計」を公表した。それによると、25年度の物流システム機器の総売上金額は6907億700万円となり、24年度の6650億3300万円(修正値)と比べ256億7400万円増(3・9%増)となった。総売上金額は過去最高水準となり、22年度から4年連続で6000億円超の高水準となった。その要因は、引き続き高水準を示す多くの機器の需要に呼応し、メーカー各社が生産・供給を進めた結果とみられる。また、売上件数は24年度の13万3532件から13万9219件へと前年度に続く増加(4・3%増)となった。
電機・精密機器向けが4割超のシェア
業種別の売上高構成比をみると、25年度は「電機・精密機器」が42・0%と最も高く、前年度に続き4割超の高水準を維持した。続いて「卸・小売」が16・3%、「その他製造」が12・9%、「輸送機器・部品」が9・9%、「食品・医薬等」が8・5%、「倉庫・運輸」が6・8%、「官庁・図書館等」が1・4%と並び、「その他」が2・2%だった。前年度と比べると「輸送機器・部品」「卸・小売」「その他製造」の構成比が上昇し「電機・精密機器」「食品・医薬等」「倉庫・運輸」「官庁・図書館等」「その他」の構成比が低下した。
台車、コンベヤが増加、自動倉庫が微減
機種別の売上高をみると「自動倉庫」は前年度の1470億9800万円から25年度は1458億7000万円へと減少(0・8%減)。うち、バケット用自動倉庫(ユニット式)が791億400万円から799億2800万円へと微増(1・0%増)となった。クリーンルーム向けも384億9300万円から485億5900万円へと増加(26・2%増)した。
「台車系」は前年度の1820億3900万円から1970億4600万円へと増加(8・2%増)。基数も1万2818台から1万5544台へと増加(21・2%増)した。うち、天井走行台車が1544億6300万円から1598億3900万円へと増加(3・4%増)。有軌道台車システムは95億1500万円から197億7400万円となり2・1倍の大幅な増加となった。無軌道台車システムは180億6100万円から174億3300万円へと減少(3・5%減)した。
「コンベヤ系」の売上高は前年度の1447億4600万円から1481億5000万円へと増加(2・4%増)した。うち、ケース搬送用コンベヤが732億500万円から794億1700万円へと増加(8・5%増)、ハンガー式コンベヤは94億800万円から174億500万円へと大きく伸長(85・0%増)。パレット搬送用コンベヤは621億3400万円から513億2900万円へと減少(17・4%減)した。
「仕分け・ピッキング系」は前年度の271億6100万円から25年度は294億2300万円へと増加(8・3%増)となった。全体の半数以上を占める仕分機は157億6100万円から164億6100万円へと増加(4・4%増)した。基数は2782台から2921台へと増加(5・0%増)した。デジタルピッキング表示機は106億1200万円から118億8000万円へ増加(12・0%増)した。
「回転棚・移動棚」は前年度の202億200万円から25年度は200億4400万円へと微減(0・8%減)した。うち、移動棚が売上高の88・9%を占めた。移動棚の売上高は、電動式が128億4200万円から153億1200万円へ増加(19・2%増)し、手動式は39億8200万円から25億1400万円へと減少(36・9%減)した。回転棚(垂直式)は9億4000万円から10億9900万円へと増加(16・9%増)となり、回転棚(水平式)は24億4100万円から11億1900万円へと減少(54・2%減)した。
「棚」は重量棚、中軽量棚、流動棚の3機種からなり、売上高は前年度の333億700万円に対し25年度は290億1900万円と減少(12・9%減)した。重量棚が117億7300万円から129億9000万円に増加(10・3%増)、中軽量棚は210億2300万円から154億6300万円に減少(26・4%減)した。流動棚は5億1100万円から5億6500万円へ増加(10・6%増)した。
「パレタイザ/デパレタイザ」は前年度の119億9800万円(修正値)から25年度は191億7600万円へと増加(59・8%増)。基数については788台から750台へと減少した。
「垂直搬送機」は前年度の179億500万円(修正値)から25年度は211億6900万円へと増加(18・2%増)した。そのうちパレット搬送用垂直搬送機は147億1500万円(修正値)から163億2100万円へと増加(10・9%増)。ケース・ピース搬送用垂直搬送機は31億900万円から48億4800万円へと増加(52・0%増)した。
「コンピュータ(ソフト・ハード・倉庫管理システム)」は前年度の540億8300万円から528億9700万円へと減少(2・2%減)。うち、コンピュータ(ハード)が166億4600万円から179億1600万円へと増加(7・6%増)、コンピュータ(ソフト)は329憶1900万円から312億1500万円へと減少(5・2%減)した。
海外はクリーンルーム向け以外も好調で2割増
海外向けの売上高は、24年度の2285億8200万円から25年度は2595億8300万円へと増加(13・6%増)した。海外向けは従来からクリーンルーム向けの割合が高く、その影響を強く受ける傾向があるが、25年度のクリーンルーム向けの海外売上高は2106億200万円(10・7%増)となった。クリーンルーム以外の売上高は、489億8100万円(20・5%増)と大幅に増加した。構成比をみると、台車系が全体の60・9%、自動倉庫が18・9%、コンベヤ系が7・6%を占め、3機種で8割以上(87・4%)を占めた。売上高は台車系が1580億7800万円(10・5%増)、自動倉庫は490億7400万円(18・0%増)、コンベヤ系は196億6200万円(21・1%増)となった。
24年度以降の受注金額は右肩上がり
生産出荷統計は、四半期ごとの受注金額についても調査している。売上高ベースで調査対象企業の約85%から回答を得た。一般に受注金額は出荷金額の先行指標とされているが、25年度の出荷金額は24年度の受注金額8399億5300万円に対し、約82・9%の水準となっていた。受注と出荷の間には一定の時間差があり、とくに大型機器などでは1年またはそれ以上のタイムラグが生じる。大型案件の進捗や納入時期などの影響も考えられるものの、高水準の受注残が継続していると推測される。24年度受注額の約17%分に相当する金額の一部が26年度出荷額に加わる可能性がある。また、受注金額の推移をみると、23年度に落ち込みがあったものの、24年度以降は増加傾向がうかがえる。
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