カーゴニュース 2026年10月20日 第5476号
コクヨ(本社・大阪市北区、黒田英邦社長)は13日、仙台市泉区で新たな物流拠点「東北IDC」の開所式・内覧会を開催した。コクヨのビジネスサプライ流通事業における東北および北海道エリアの物流基盤強化を図る拠点との位置付けで、各種次世代自動化設備を導入し、庫内業務の生産性を既存の主要拠点と比べ1・4倍に向上。高密度保管を実現することで最大27万SKUの在庫が可能となる。
上部空間活用し27万SKUの高密度保管を実現
「東北IDC」はマルチテナント型物流施設の2階と3階(約2万3100㎡)に開設し、11月30日から稼働開始を予定。コクヨグループでECサービスを提供するカウネットの購買プラットフォーム戦略を支える中核拠点と位置づけ、東北・北海道エリアにおける配送リードタイムの短縮と品ぞろえの拡充を実現。最新テクノロジーの導入により、最大27万SKUの高密度保管を行う。
「東北IDC」の稼働に伴い、北海道エリアへの出荷機能を同拠点に統合。十分な規模と保管能力を備えることで、同拠点における常時取扱品番数(酒類)は、稼働時点から従来の北海道向けの出荷拠点と比較して2倍に拡充。これまで拠点規模の制約により生じていた欠品や、代替拠点からの出荷による遅延リスクを緩和し、東北・北海道全域への安定的な供給網を構築する。
入庫から出荷、在庫管理に至る倉庫内作業全体の最適化と高度化を図るため、異なるメーカーの設備を統合制御する、日立の統合型マテハン制御システム「ユニバーサルWCS」を導入。日立独自の搬送計画最適化エンジン「LogiRiSM」と連携し、オーダー投入順序や搬送ルートをリアルタイムに最適化。その計画に基づき、各社の複数自動化設備を一元的に制御し、高密度保管体制と出荷スピードアップを両立させた。
自動化設備では、HAI ROBOTICS社のGTP(Goods to Person)システム「HaiPick Climb System」を国内で初めて導入。保管場所から作業ステーションまで210台の自動搬送ロボットが商品を直接届けるシステムで、倉庫上部空間を活用する昇降機能と高密度保管により、スペースを有効活用し、作業者は定点作業を行うことで、歩行負担を減らすことができる。出荷想定物量は1日あたり2万2000行で、作業生産性は225行/h・人を見込む。
小型AGVである「t-Sort」も50台導入し、主にデジタルピッキングシステム(DPS)エリアからGTPエリア、GTPエリアから梱包エリア間のオリコンの自動搬送を担う。走行速度は1・5m/秒。なお、バラピッキング用のDPSは出荷指示があるとピッキングすべき商品と数量を瞬時に指示し、1時間あたり363ケースの処理が可能となっている。
梱包エリアは25台の作業台を配置し、オリコンをバーコードでスキャンすると納品書、荷札ラベルを発行。出荷仕分けエリアではピッキング・梱包済みのオーダーを配送先や配送ルートごとに自動で振り分ける。検知センサーによりライン停止を自動回避し、荷物同士が衝突しないように制御。仕分け後は15人の作業者がパレタイズし、輸送会社に引き渡す。フル稼働時の出庫想定物量は1万6823ケース/日を見込む。
なお、「東北IDC」は大型高効率空調システムの導入や低騒音型のコンベヤ、ロボットの導入により、一般的なオフィスに近い静穏な環境を構築。現場のスタッフや地域住民が集うパブリックスペースに、コクヨが培ってきた働く空間のデザインに関する知見を随所に反映し、従来の物流施設のイメージを刷新。休憩室には家具づくりのノウハウを活かした機能的な什器を配置し、心身ともにリフレッシュできる環境を整えている。
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