カーゴニュース 2024年7月4日 第5256号
国土交通省は6月28日、パレット標準化促進への最終提言を取りまとめた。パレット化できるすべての貨物でパレット化を促進するため、標準規格を平面サイズ1100×1100㎜の「11型」、高さ144~150㎜、最大積載質量1tとした。紛失・流出防止や貨物の追跡を図るためタグ・バーコードの装着が可能な設計とし、二方差しまたは四方差しとした。今後は一貫パレチゼーションの実現に向け、標準パレットを使用するレンタル方式を推進する。将来的には複数のレンタルパレット事業者が連携して運用する共同プラットフォームを構築し、複数の荷主が参加する共同配送や管理システム運営を目指すとした。
パレットの仕分けや回収業務に関する業務や費用の負担に関しては、製品の売主と買主の間の売買契約や、荷主とレンタルパレット事業者の間のレンタル契約に明記する。将来的には仕分け・回収コストを適切に価格転嫁できる環境を整備し、賃借期間に応じて負担する方式を目指す。
サイズ・仕様や運用法のほか、パレット標準化に向けたロードマップも提示した。2025年度にはパレットの仕分け・回収作業の主体を明確化する。30年度にはレンタル事業者間の共同プラットフォームを社会実装する。
また、標準パレットの普及促進について今後は進捗度を計りながら、適切な推進策を講じることも検討している。普及の目安とするため30年度に向けたKPI〈表〉を設定した。
国交省は今年度に予定される補正予算や来年度予算を活用し、最終提言で示された「11型」の普及促進や将来の一貫パレチゼーション実現に向けた施策を実施していく考え。
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