カーゴニュース 2025年9月18日 第5372号

国交省・水嶋事務次官会見
「トラック運送業を魅力ある職場に」

サプライチェーン全体で配慮必要

2025/09/17 16:00
全文公開記事 行政 人事・機構改革

 物流と関連する分野では、地方の交通空白の解消が喫緊の課題だと強調。「地方自治体が中心となり、地方の交通において大きなポテンシャルを有する複数の企業体などが参画する協議体・コンソーシアムなどの創生によって、担い手不足が起きている現状を乗り越える対策を講じる必要がある」と述べ、地域の事情を踏まえたうえでの貨客混載輸送などの取り組みの促進などが方策として重要だとした。

 

 さらに、国際物流に関連し、成田国際空港において「第二の開港プロジェクト」としてB滑走路を3500mに延伸するとともに、3500mのC滑走路の新設を推進中だと述べ、C滑走路については28年度末をメドに供用開始できるよう整備を進めていると説明。中野洋昌国土交通大臣が25年度末までにC滑走路のための用地の確保を指示したことを受け、今年5月に関係者が参画する「成田空港滑走路新増設推進協議会」を設置。取り組みを加速し、「7月末時点で用地の85・3%を確保している」と説明した。

 

 水嶋氏は「港湾・空港の貿易額でみると、成田国際空港は我が国にとって最大の貿易港として位置付けられる。これまでも財政投融資による支援を実施しているが、今後もしっかりと取り組み、経済安全保障の強化や、諸外国との連携強化を図っていく」と表明した。

 

 水嶋智(みずしま・さとる) 1963年生まれ。京都府出身。東大法卒。86年運輸省(現・国土交通省)入省。海事局長、鉄道局長、大臣官房長を経て21年に鉄道建設・運輸施設整備支援機構副理事長、22年に国土交通審議官。今年7月に国土交通事務次官に就任。

 

 座右の銘は幸田露伴が著書「努力論」のなかに記した幸福三説にある「惜福(せきふく)・分福(ぶんぷく)・植福(しょくふく)」。その心は「恵まれた福を使い切らず、幸運にお返しする気持ちで取り置いておくことが惜福。そして、自分に来た福を他人にも分け与える分福を行い、山で植林を行うように将来に向けて良いことを行っていくことが植福」だと述べる。趣味は園芸とプラモデルづくりで「土いじりは楽しく、ガーデニングはリラックスできる」「海外赴任でパリにいたころ欧州ではプラモデルづくりが大人のホビーだと知り、帰国して熱が入った」と笑顔で語る。

1 2
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
第一倉庫株式会社 日本通運 uprのピーアール。 鉄道貨物協会 第一工業株式会社 アライプロバンス ジェイエスキューブ プロテクティブスニーカー協会 富士物流のホームページにニュースを提供中!! 第1回九州次世代物流展 日通NECロジスティクス提供 物流用語集