カーゴニュース 2025年12月2日 第5392号
アイオイ・システム(本社・東京都品川区、吉野豊社長)は11月20日、長野県上田市でユーザー交流会「AIOI・BUSINESS・CONNECT2025」を開催した。
この交流会は、「日々の業務に追われ情報収集ができない」「近隣ユーザーの導入事例や情報が気になる」など、同社顧客のさまざまな声に対し、同社がハブとなりユーザー間の橋渡しとなることで企業間の情報交換・相互理解を活性化させ、新たな気づきを創出するとともに企業のみならず地域全体の底上げを図る目的で企画したもの。今回が第1回の開催で、長野県東北信地区のユーザーを対象に開かれ、製造業などの同社ユーザーが多数参加した。
会の冒頭、アイオイ・システムの小林哲也副社長は「この交流会は、ユーザーの皆様同士が製品の活用事例などを共有することで新たな気づきを得て、現場の改善に生かしてしていただくことを目的としている。当社としても現場での具体的な利用状況を直接伺うことで、今後の製品の改善やサポート体制の強化に役立てていきたい」と挨拶。また、同社が推進する物流DXについて紹介し、機械の正確性と人間の柔軟性を組み合わせることで省人化と高精度な物流品質を実現する「セミオートメーション」の事例などを披露した。
プログラムでは、地元ユーザーを代表し、都筑製作所、日精樹脂工業、樫山工業の3社が、アイオイ・システム製品・システムの導入事例を紹介。導入しているシステムの概要から導入の背景、決め手、改善効果などを説明した。
二輪・四輪車向けの部品や建設機械用油圧機器の製造などを手掛ける都筑製作所は、ロータリーストッカーとデジタルピッキングシステム(DPS)を組み合わせたシステムを導入している。同社では限られたスペースで約3000点におよぶ部品を扱っており、システム導入前は部品の多さから作業者の導線が複雑だったほかピッキングリストによる作業も煩雑で、作業の効率化が急務だった。そこでアイオイ・システムからロータリーストッカー+DPSを提案され、品質・コスト両面で満足できる使用だったことから導入を決めたもの。導入後は、空間を有効活用した部品の保管や部品情報のトレーサビリティが可能となったほか、ピッキングの作業効率は30%アップしたなどの改善事例を説明。「ピッキング対象が一目でわかりやすくなった」など現場作業者の声を紹介するとともに今後の展望なども発表した。
各社の事例紹介に先立ち行われた基調講演では、L―Tech Lab代表の菊田一郎氏が「〝超〟人手不足時代の物流人材定着施策」と題し、人手不足に焦点を当てた物流現場の課題や行政の施策を解説。人手不足危機を克服するために必要な物流改革・企業改革などを、独自の理論を交え説明した。
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