カーゴニュース 2026年1月15日 第5402号

国交省
交通・インフラ整備の5ヵ年計画策定

「新モーダルシフト」や中継輸送の普及へ

2026/01/15 06:00
全文公開記事 行政 トラック輸送 倉庫・物流施設

 国土交通省は8日、第3次「交通政策基本計画」と第6次「社会資本整備重点計画」の内容を固めた。今月中にも閣議決定を行い、2026年度から5ヵ年の両計画を一体的に運用する。両計画は「人口減少という危機を好機に変え、一人ひとりが豊かさと安心を実感できる持続可能な活力ある経済・社会を実現」することを共通目標に定め、30年度までの交通政策の推進と地域振興、国土・環境分野での社会資本整備に取り組む。

 

30年度に貨物鉄道3割増、内航1割増へ

 

 物流関連では、持続可能な物流の実現を図るため、現在検討作業を進めている次期「総合物流施策大綱」に基づく施策を実施していく。具体的には、地域の輸送ニーズに合わせて自治体、荷主、物流事業者が連携し、貨物鉄道、新幹線、内航海運、国内航空、ダブル連結トラック、陸・海・空の多様な輸送モードを活用した「新モーダルシフト」を推進する。

 

 鉄道と内航海運は貨物輸送トンキロの数値目標を掲げた。鉄道は164億トンキロ(24年度)を30年度に221億トンキロ(3割増)とし、内航は371億トンキロ(23年度)を30年度に410・4億トンキロ(1割増)まで引き上げる。また、海上貨物輸送について23年度の総輸送コストに対し、30年度までに12%削減する。

 

 共同輸配送をはじめ、中継輸送の普及拡大や自動運転トラックによる幹線輸送の実現に向け、物流ネットワークを再構築するため、31‌ft大型コンテナやシャーシ、コンテナ専用トラックなどの導入費用を支援する。併せて、中継輸送の接続や、自動運転トラックの積み替えスペースなどを備え、幹線輸送と配送網をつなぐ物流拠点の整備に注力する。また、自動運転車の普及促進に向けて数値目標を掲げた。バス・タクシーや、幹線輸送を行う自動運転トラックなど自動運転サービス車両の合計を25年度の11台から30年度に1万台まで増やす。

 

トラックドライバーの賃金引き上げ目標を設定

 

 物流の重要な担い手であるトラックドライバーの平均賃金引き上げに取り組み、大型ドライバーの492万円(24年度)、大型車を除いた中型ドライバーの437万円(24年度)を30年度までに全産業平均と同等以上に引き上げることを目指す。賃金引き上げの原資となるのは適正な運賃・料金の収受であることから、荷主・元請に対してトラック・物流Gメンが周知や是正指導を行い、適正な取引環境の実現を図る。

 

 港湾ロジスティクスの強化にも取り組み、港湾の生産性向上を図る。具体的には港湾ターミナルオペレーションをAI技術で高度化する「ヒトを支援するAIターミナル」を23年度の4ターミナルから30年度には15ターミナルに拡充する。港湾物流のデジタル化システム「サイバーポート」へ接続可能な法人数を24年度末の928社から30年度に5500社に増加させる。

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