カーゴニュース 2026年3月19日 第5420号
project44によると、ホルムズ海峡の封鎖以降、貨物の迂回は1日平均218件から1010件へと4・6倍以上に急増している。主要なキャリアがすべて当該地域からの貨物の迂回を実施しており、現時点で最も多くの貨物を迂回させている船社はMSCで、追跡されている迂回全体の59%を占めている。
迂回元となっている主な港はアブダビ(UAE)、アリ・ジェベル(UAE・ドバイ)、ハマド(カタール)。一方、迂回貨物の大半はホール・ファッカン(UAE)が受け入れているが、ソハール(オマーン)とハンバントタ(スリランカ)の港にも迂回貨物が流入。これらの3港湾ではいずれも、急増する貨物量への対応に伴うオペレーションの遅延が見込まれている。遅延の影響はすでにグローバルサプライチェーン内の関連市場にも広がっており、インドの主要な国際貿易港では、貨物の到着・出発の遅延が最大49日増加している。
ホルムズ海峡は、イランとオマーンの間にある幅21マイル(約33㎞)の狭い海峡で、ペルシャ湾とオマーン湾、さらにアラビア海を結ぶ世界有数の海上要衝(チョークポイント)のひとつ。世界の原油輸送量のおよそ5分の1が日々同海峡を通過しており、2月28日の米国・イスラエルによるイランへの共同攻撃を受け、イランのイスラム革命防衛隊が海峡の封鎖を宣言。これにより主要キャリアは通峡を停止し、23年の紅海危機以降で最大規模となる広範なルート見直しを行っている。
紅海危機とは異なり、今回の事象では喜望峰回りのような「長距離代替ルート」という選択肢がない。海峡の封鎖により、世界有数の取扱量を誇るジェベル・アリ港を含む一部港湾は、実質的にアクセス不能な状況となっている。この封鎖はグローバルサプライチェーンに重大な影響を与え、海上輸送の遅延を引き起こし、コンテナ滞留の急増やスケジュール遅延の拡大、深刻な港湾混雑が見込まれている。
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