カーゴニュース 2026年4月9日 第5426号
物流コンソーシアム「baton」に加盟する西濃運輸(本社・岐阜県大垣市、髙橋智社長)、福山通運(本社・広島県福山市、熊野弘幸社長)、名鉄NX運輸(本社・名古屋市東区、吉川拓雄社長)、トナミ運輸(本社・富山県高岡市、髙田和夫社長)の4社は、1月30~31日と2月6~7日に関東~関西間(約500㎞)の幹線特積輸送でドライバー交替方式による企業横断型中継輸送の実証運行を行った。2班に分かれて実施したもので、1月30~31日は西濃・福通班が西濃運輸浜松支店(浜松市中央区)、2月6~7日は名鉄・トナミ班が名鉄NX運輸浜松ハブターミナル(浜松市西区)をそれぞれ中継拠点として利用し、各社連携による中継輸送の実用化に向けたオペレーションや制度面の課題を整理・検証した。
西濃・福通班の実施分は、午後8時頃に西濃・堺支店(堺市西区)と福通・藤沢支店(神奈川県藤沢市)を出発した車両が午前0時頃に西濃・浜松支店に到着。中間点呼や健康状態の確認、車両点検など必要な業務や運行操作の確認などを行った後、双方のドライバーが交替し、午前1時頃に中継拠点を出発。午前4時30分頃~午前5時頃にそれぞれの拠点に到着し、運行業務を完了した。
名鉄・トナミ班の実施分は、午後8時30分頃、名鉄NXの車両が葛西支店(東京都江戸川区)と淀川支店(大阪市西淀川区)、トナミの車両が大阪中央支店(大阪市鶴見区)と葛西支店(東京都江戸川区)を出発。午前0時30分頃に名鉄・浜松ハブターミナルで合流し、交替に必要な業務を行った後、午前1時頃に相手側の車両に乗務したドライバーは出発地方面に折り返した。午前4時~4時30分頃に各拠点に到着し、中継輸送を終了した。各社は共通の動態管理プラットフォーム「Traevo」を活用して運行管理情報を共有し、円滑な中継輸送を実施した。
実証の結果、中継輸送スキームにより長距離運行におけるドライバーの拘束時間(宿泊先での待機時間含む)のサイクルを短縮でき、日帰り勤務が可能であることを確認した。異なる運送事業者間でも、事前のルール統一とシステム活用により、安全な車両交換と運行管理を実現できた。
安全で持続可能な中継輸送スキームを構築
今後の実用化に向けた課題として、荷役手順や荷姿、荷役設備などの標準化により各社のドライバーが相互に荷役を担えるようにすることや、各社の車両の特性・差異を踏まえた乗り継ぎのための要件整理を行い、構内や拠点での作業まで含めて事故につながりやすいポイントを織り込んだ注意事項の型を整備することとした。また、荷役のしやすさや安全性を確保するため、各社が共同利用・企業横断を実施することを前提に、バースの高さ・接車条件などの互換性の考えを整理。運行情報の連携と当日の情報交換方法を最小共通項として定義し、連絡・申し送り・例外時共有が確実に回る運用基盤を整え、中長期的には、混載を見据えた帳票類の統一と情報連携の共通化を重要課題に位置づける。
そのうえで、持続可能でスムーズな中継輸送スキームを構築するため、各社のドライバーと車両それぞれの特性や強み(ケイパビリティ)を可視化し、どのような中継輸送が実施可能か、どの条件なら安全運行を確保できるかなどの要件を可視化し、共有できる仕組みを整えていく。さらに、その可視化情報に基づき、連携範囲や条件を柔軟に設計できる「できることに応じて組む」運用ルールを整備し、責任分界とリスクマネジメントの実効性を高めていく。
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