カーゴニュース 2026年5月28日 第5438号
丸全昭和運輸グループの鹿島タンクターミナル(本社・茨城県神栖市、野﨑薰正社長)は、ストレージタンク基地にISOタンクコンテナデポが併設された、ユニークな化学品の総合物流拠点として顧客のサプライチェーンの最適化に貢献する。将来的には顧客のニーズを見極めながら、タンクの増設またはISOタンクコンテナデポの拡張を検討していく。
同社は丸全昭和運輸および鹿島地区のメーカーの出資により2010年に設立され、11年に開業。1万5000DWT級の外航タンカーが接岸可能な桟橋を有し、現在は危険物タンク8基、指定可燃物タンク4基の12基体制となっている。
タンクの荷動きはやや低迷しているが、全国的にストレージタンクはひっ迫していることから問い合わせが急増。顧客の要望によっては、既存タンクの改造なども検討していく。
タンクの増設も検討する。石油コンビナート等特別防災区域の「第2種事業所」の範疇では危険物タンクは増設できず、それ以外のタンクが選択肢となるが、ISOタンクコンテナのスペースを縮小しなければならないため、投資対効果を見極めて判断する方針だ。
鹿島タンクターミナルは、鹿島臨海工業地帯石油化学コンビナート地区唯一の営業用パブリックタンクターミナルであると同時に、同コンビナート地区で唯一のISOタンクコンテナデポを運営していることも強みとなっている。
化学品の多品種小ロット化により、タンカーからISOタンクコンテナによる輸送に切り替わるケースも見られるが、鹿島タンクターミナルはタンク基地にISOタンクコンテナデポの機能を有しているため、サプライチェーンの変化にも柔軟に対応できる。
デポではメーカーの定修(プラントや工場の設備の点検、交換、洗浄、改造などの定期修繕)時の保管や運送会社からの一時保管ニーズにも対応。ドレージがひっ迫するなか、エンドユーザー最寄りのデポに事前に搬入し、輸送の安定化を図りたいというニーズもある。
デポにはリーチスタッカーを配備し、一般化学品、指定可燃物などで200基超、危険物で24基の保管が可能で、加温作業や一般取扱所を活用した一部の荷姿変更も行える。このほどデポを拡張し、新たに数十本の空タンクを置けるようになった。
丸全昭和運輸グループとの営業面での連携も強化している。タンクターミナルはプレイヤーが限られ、全国的にタンクがひっ迫しているため、丸全昭和運輸がグループにタンクターミナル会社を持っていることは営業面でアドバンテージとなる。
鹿島タンクターミナルの顧客に対しても、丸全昭和運輸が展開する広範囲な物流サービスを提供することが可能で、丸全昭和運輸の本社営業部や鹿島支店と連携をさらに強め、グループとして顧客の深耕・拡大を図っていく。
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