カーゴニュース 2026年6月9日 第5441号
全日本トラック協会(寺岡洋一会長)は4日、第215回理事会を都内で開催し、2025年度事業報告・収支決算案を審議し、原案通り承認した。開会にあたり挨拶に立った寺岡会長は軽油価格について言及し「中東情勢の緊迫化に伴い、軽油価格の高騰と供給不安が生じた。全ト協は3月27日に総決起大会を自民党本部で開催し、政界と国土交通省、公正取引委員会に要望を訴えた。それが奏功し、国の石油備蓄の開放や激変緩和措置による助成金などの手当てがなされた。当時の危機的な状況よりも落ち着いたと感じている。一方、石油製品販売業者8社に対し軽油価格カルテルの疑いで捜査が入り、4月には5社が起訴された。我々は長年にわたって不当に高い価格で軽油を購入していたことになる。こうした事態が二度と起きないよう、当局にはしっかりと監視し、厳格な調査を行っていただきたい」と訴えた。
続いて、運輸事業振興助成交付金について「3月31日に国会で交付金制度の5年間延長が決まった。1月に国会が解散されて廃案になったものの、再度審議されて可決された。坂本克己最高顧問に大いに尽力していただいた賜物であり、厚く感謝申し上げる。制度のさらなる延長に向け、しっかりと努力していこう」と呼びかけた。
また「トラック適正化二法対策委員会を来月開催し、事業許可更新制度と適正原価制度について議論する。是非とも事業者の意見を全ト協事務局に寄せていただきたい。業界の将来にとって重要な課題であり、会員の声を受け止めて議論していく」と表明した。
来賓として国交省から岡野まさ子大臣官房総括審議官と沓掛敏夫道路局長ら幹部が出席。岡野氏は、28年度に予定されるトラック適正化二法の全面施行に向け「今後、関係閣僚で構成する物流政策推進会議とその下に設置する関係者会議を通じ、政府全体で物流政策を推進し、トラックドライバーの社会的地位の向上と業界発展に取り組んでいく」と述べた。また、寺岡会長の発言を受け「交付金制度は5年延長が確保されたが、国交省が1年ごとに財務当局と交渉して財源を確保する。交付金の使途明確化が重要であることを改めて申し上げたい」と述べた。
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