カーゴニュース 2026年6月9日 第5441号
アサヒロジの子会社で大型車輸送を担うエービーカーゴ(本社・東京都品川区)。2005年に東日本・西日本の2社体制で設立された同社は、近年の物流環境に柔軟・迅速に対応できる体制構築を図り、昨年6月に東西2社が合併した。新体制発足後、3月23日付で新社長に就任したのがアサヒロジで営業企画部長を務めた西山知里氏だ。就任の際は「不安はあったものの、新しいことに挑戦する意欲も湧いてきた。チームで取り組むことで課題を乗り越えてきた経験を活かし、チャレンジしよう」と心に決めた。アサヒグループの商品を全国に届ける運送会社のトップとして、事業規模の拡大や利益体質の強化とともに、トラックドライバーが最大限に活躍できる環境づくりが最大のミッションだ。
とくに重視するのは「安全」の確保。「安全第一」「品質重視」「コンプライアンス遵守」を基本として安全輸送に取り組む。「安全は輸送の大前提であり、この点をゆるがせにせず、よりよい物流を実現していく」。当面の施策のひとつに、現在の車両数348台を増車する計画がある。併せて、ドライバーを344人体制から360人体制に拡充し、輸送力を強化する。運行効率の向上も重要課題ととらえ、エービーカーゴの事業部とアサヒロジの輸送部が定期的に情報共有を図り、適切な事業所配置などを検討中。事業所レベルでもアサヒロジの各支社の輸送担当と連携し、車両回転率の向上に努めている。
人材育成にも注力し、ベテランの経験とスキルを若年層が継承できるようナレッジマネジメントに取り組む。昨年度からは大型免許を取得していない新人が入社後に取得できる支援体制を整えた。「あらゆる手を尽くして人材を確保していく」考えだ。
これまでの物流業は男性中心の側面がみられたが、西山氏は「物流業界は女性も活躍できる場面がたくさんある」と話す。「エービーカーゴには老若男女を問わず、多様なドライバーが在籍している。育児休暇制度に伴う時短勤務など、働きやすい環境を整備してきた。自分の可能性を制限せず、チャレンジしてほしい」と呼びかける。
西山知里(にしやま・ちさと) ドレスメーカー専門学校卒業後、服飾メーカーに10年間勤務。生地や製品の輸出入業務で国際サプライチェーンに携わる。その過程で物流の難しさと重要性を認識し、通関士の資格を取得した。2006年にアサヒロジの通関業立ち上げメンバーとして入社。以後、原料・酒類の輸入から、酒類・飲料製品の輸出などを担当してきた。24年に営業企画部へ異動し、部長として外販営業を強化。26年3月エービーカーゴ社長に就任。趣味は料理と洋裁・手芸。「自分で考え、手を動かし、よいものをつくり出していくことは仕事と共通点がある」と語る。
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