カーゴニュース 2026年7月30日 第5456号
「健康経営」で社員の幸福度と会社の利益を両立
さらに、下村社長が重視しているのは社員の「幸福度」の向上。「家族や趣味といった生きがいや自己実現を大切にできる社員の集団をつくることが、本当の意味でお客様への価値を向上させることにつながる」と語る。その方針を体現する取り組みのひとつが「健康経営」だ。社員が健康であることは安全に業務を遂行できるということであり、それは結果的に会社の利益につながり、社員全員の幸福度にもつながる――という考えのもと、各種施策を進めている。
各営業所の「健康経営推進プロジェクトチーム」が毎月会議を開催し、健康づくりや安全品質に関する取り組みを協議して、営業所や会社全体に展開する。具体策として、社員の健康診断の受診率100%の実現や、健康診断後の指導・フォローなどを実施。また、「健康チャレンジ月間」を設け、社員がそれぞれ目標を掲げて健康に関する各項目を達成していくなど、参加型の取り組みも進めている。その結果、社員の間でも健康に関する会話が盛んに行われるようになるなど、自主的に健康を考える風土醸成も実現した。
こうした取り組みが評価され、2017年には奈良県の企業としては初めて「健康経営優良法人」の認証を取得。21年にはその中でもとくに優れている企業に与えられる「プライド500」にも選ばれた。
経営者としてやりがいを感じる瞬間は、社員が家族を連れて職場を見せにきたときだという。「社員が『自分がこの会社を支えているんだ』と胸を張り、いきいきと生活できることが、会社が存続している意味になる」(下村社長)と、社員の幸福度を上げる意義を語る。
今後の物流業界「『女性/男性』の垣根なくなる」
これからの物流業界において女性の活躍が期待されるなか、ハンナでは21年に「女性活躍推進プロジェクト」を発足。TikTokで女性ドライバーの活躍をショート動画(写真)で配信するなど、物流業界の魅力発信に余念がない。下村社長は「今後の物流業界は『女性/男性だから』という垣根がなくなってくる。デジタル化によって安全面が向上していることあり、DXにきちんと投資をしている会社を選べば、安全に配慮しながらしっかりスキルも身に付けられる環境が備わっている」と強調。また、DXによる属人化解消によって、自分以外の社員に仕事を任せられるようになり、仕事のスケジュール調整に自由が利くようになることも、今後女性が働きやすくなる点だという。
そのうえで下村社長は物流業界を志す女性に向けて「重要なのは自分にできるかできないかではなく、物流に関わりたいという気持ち。物流業界では今後、女性ならではの発想というものが求められるようになる。また、それを取り入れることで、物流はこれからもっと面白くなってくる」とエールを送る。
そんな下村社長の息抜きは「孫と遊ぶこと」と「新しい人と出会うこと」。「世代や業界を超えていろんな人と出会うことで、知らないことを学ぶことができるというのは、一番のストレス解消になる」と語る。
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