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カーゴニュース 2025年10月16日 第5379号

日野/三菱ふそう
26年4月に持株会社「ARCHION」発足

28年末までに国内工場を3ヵ所に集約

2025/10/15 16:00
全文公開記事 経営計画・戦略 トラック車両・関連機器

 日野自動車(本社・東京都日野市、小木曽聡社長)と三菱ふそうトラック・バス(本社・川崎市中原区、カール・デッペン社長)は9日、2026年4月に実施する経営統合の概要を公表した。新たに持株会社「ARCHION(アーチオン)」を設立し、同社が日野、三菱ふそうの全株式を保有。持株会社には両社の親会社であるトヨタ自動車とダイムラートラックが25%ずつを出資する。

 

 新会社「ARCHION」は「商用車の未来をともに作る」を目標に掲げ、商品力・技術開発・生産効率の最大化を通じた「統合プラットフォーム戦略」を推進。大型・中型・小型トラックの各プラットフォームを共通化することで開発リソースの重複を削減し、コスト競争力を高める。また、調達・物流機能を一体化することでコスト構造を刷新し、スケールメリットを活かした事業体制を整える。

 

 生産面では、国内に5ヵ所にあるトラック製造拠点を28年末までに3ヵ所に集約することを目指す。具体的には、三菱ふそうの川崎製作所(神奈川県)、日野の古河(茨城県)、新田(群馬県)の3拠点に集約。三菱ふそうの部品製造拠点である中津工場は川崎製作所に統合し、日野の羽村工場は26年4月にトヨタ自動車に移管する。

 

 両社はまた、統合を通じて生み出したリソースを、CASE技術への投資に振り向ける。とくに次世代車両として注目される燃料電池車(FCEV)分野では、トヨタとダイムラートラックの技術も結集し、世界トップクラスの燃料電池システムの開発を目指す。自動運転やコネクテッド領域でも連携を拡大し、車両データを活用した新たな付加価値の提供を強化する。

 

 持株会社の経営体制は、代表取締役CEOに三菱ふそうのカール・デッペン社長、代表取締役CFOに三菱ふそうCFOのヘタル・ラリギ氏、取締役CTOに日野の小木曽聡社長が就任する予定。

 

 なお、新社名の「ARCHION」は、英語で弓型の構造物を意味する「ARCH」と、遠い過去から未来まで続く様子を意味する英語の「EON(ION)」を融合させた言葉で、輸送の未来を創造し、より良い暮らしを次世代に受け継いでいく志を示した。

新会社「ARCHION」の株主構成
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