関係事業者が協議

カーゴニュース 2025年12月18日 第5397号

成田空港
南部貨物地区にも輸入TDM導入へ

第8回「24年問題対策協議会」開催

2025/12/17 16:00
全文公開記事 航空 グローバル物流 2024年問題

 成田国際空港会社(NAA、本社・千葉県成田市、藤井直樹社長)は12日、成田空港北部貨物地区での輸入貨物の引き渡しにおけるトラックの長時間待機解消に向けた「2024年問題対策協議会」の第8回会合を同社貨物管理ビルで開催した。当日は同空港の貨物事業の関連事業者が参加。6月に行われた前回会合以降に行われた取組内容を報告するとともに、南部貨物地区にも北部貨物地区と同様に、輸入貨物の引き取りを予約できるTDM(トラックドックマネジメントシステム)を導入する方針を示した。

 

南部貨物地区で来年2月から輸入用TDMを本格運用

 

 成田空港の貨物地区では、空港に到着した貨物が上屋に保管されても、荷主の納品指示が特定の日時に集中していることから、トラックの長時間の荷待ちが常態化。その解消に向けて昨年11月、北部貨物地区の輸入貨物搬出にTDMを導入した。

 

 今回の協議会では、南部貨物地区にも輸入用のTDMを導入することを報告。対象となるのは日本貨物航空(NCA)の輸入上屋で、北部貨物地区と同様に、運送会社やドライバーが予約枠(スロット)を登録し、トラック待機場入口で車番認証することで登録車両の空港到着を確認する。来年1月後半から事業者向けにシステム操作説明会が行われるとともにトライアル運用を実施。翌2月から本格導入・運用を開始するスケジュールとなっている。

 

 輸出においてはTDMを導入せず、従来通りのオペレーションで行う。また、北部貨物地区のTDMとの連携は行わず、南部貨物地区の車番認証では同地区のスロット予約のみを受け付ける。

 

 今回から同協議会の会長を務めるNAA営業部門貨物営業部長の奈良原禎和氏は「たまたま北部が先行しているだけで、南部でも導入する前提で動いていた。南部では輸入貨物の引き渡し時の長時間待機というのは、実はそれほど発生していない。しかし、新たにTDMを導入することで、1時間以内での引き渡しを100%実行できるようにしていくのが目標だ」と説明。そのうえで「北部では上屋間でのTDMの連携があるが、南部と北部では距離があるため、両地区間での連携は行わず個別に進めていく」と述べた。

 

運用ルールを変更へ早朝枠活用への実証も

 

 また、当日は前回会合以降の取り組みを報告。システム登録・スロット予約に関し、スロット数の調整やシステム改修を実施した。上屋側の搬出作業が遅延した際にリカバリーを行えるよう、作業状況に合わせて時間帯ごとのスロット枠数を増減し、緩急をつける運用を開始。また、これまで上屋側が手動で行っていた作業バースの振り分けについて、IACTの輸入上屋では上屋システムに自動振り分け機能を実装した。

 

 さらに、上屋ごとの「車両待機時間実績」を千葉県トラック協会経由で開示するとともに、ECセール時や大口貨物など長時間待機が発生しやすい状況では、上屋側との協議のもと一般貨物と区分した引き渡し場所を設ける運用を開始した。加えて、日本航空(JAL)において、貨物引き取りを有料で優先できるサービスの提供幅の制限も導入した。加えて、従来のスロット予約は予約希望時間の30分前から取得不可となっていたが、生鮮貨物に関しては15分前から取得不可とし予約できる時間帯を延長するなど、運用を変更した。

 

 これらを踏まえて、同協議会では今後の運用ルールについて、運送会社がスロット時間まで到着できない場合の上屋側への確実な連絡や、事前の連絡なくスロット時間までに車両が到着できない場合は順番を後回しにすること、上屋からの呼び出し後に15分を超えてもバースに到着しない場合は上屋側で予約を削除するなどの運用を徹底するとした。

 

 さらに、比較的余裕のある早朝時間帯の活用に向けて、8月末から9月上旬にかけて、午前6時~7時のスロット枠の利用を実証する「早朝トライアル」を、運送会社4社、上屋会社2社の協力のもと計15回実施した。輸入許可済みの貨物を対象に、引取前日の12時~18時の間に予約するという条件のもと実証。その結果、運送会社からは「今後も使いたい」という反応があった一方、予約受付時間の延長の要望や、本格運用にはフォワーダーや荷主への働きかけが必要といった意見が挙がった。また、上屋会社からは「利用頻度は限定的で、上屋側の人員や機材を用意するほどの需要が見込めるか不明」といった意見があった。

 

 同協議会のメンバーである千ト協の池田和彦会長は今回の協議会を振り返り「TDM導入前の貨物地区は正直に言って〝無法地帯〟だったが、今では非常に整理されていてシステムを導入した価値はあった。劇的な時間短縮効果があったわけではないが、多少は改善されている」と述べた。        

千ト協の池田会長(左)と協議会の奈良原会長
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