カーゴニュース 2026年1月29日 第5406号
多様な人材が活躍できるよう環境を整備
齋藤副会長は物流業界における労働力不足について、「限られた人的リソースを最大限活用するとともに、テクノロジーを使って物流現場の省人化・自動化・無人化を進めなければならない。ドライバーをはじめ物流業務に従事する人の処遇改善や、多様な人材が活躍できる環境を整備する必要がある」とし、物流の効率化と負荷の軽減、積載率の向上などに取り組んでいると説明した。
具体的には、荷待ち・荷役時間の削減、ドライバーの付帯作業の削減、パレット化、納品リードタイムの延長や緩和、輸送スケジュールや納品指定時間の柔軟化、輸送の集約といった取り組みを紹介。「国交省の調査によると、24年時点では荷待ち・荷役時間の削減に進捗が見られないとされているが、改正物流効率化法による規制的措置により、荷主、物流事業者の取り組みが進み、成果が出てくる」と展望した。
共同輸送やモーダルシフトについては、「重量貨物と軽量貨物を組み合わせた混載輸送、空車となる復路を利用して(荷主を)マッチングさせたラウンド輸送など、大手荷主では業種を超えた連携・協業による取り組みが実証されている」と報告。自社単独の取り組みが進捗する一方、「バース予約システム導入など費用がかかる取り組みや、共同輸送といった他社との連携が必要な取り組みは容易には進んでいない」とも語った。
物流現場の省力化については、自動搬送機、自動ピッキングロボット、自動フォークリフト、自動倉庫の導入などの例を挙げるとともに、「先進的なロボティクス機器や作業補助機器を活用することにより、例えば歩行が困難な人でも倉庫内作業が可能となる。物流従事者の作業負荷を軽減することで多様な人材が活躍できるよう、環境の整備を図っている」とし、適正運賃・料金の収受や価格転嫁などによる物流従事者の処遇改善、定着率向上もテーマに挙げた。
標準化推進へJISの物流用語を改正
寺田専務理事は、①持続可能な社会の実現:物流統括管理者連携推進会議(J―CLOP)②企業価値の向上とHRM推進:高度物流人材育成と物流現場改善による物流効率化③LX(Logistics Transformation)による全体最適の実現:標準化の推進――を重点方針として掲げ、改善事例の表彰や改善に企業の活動の認定に加え、「改善活動を実践する『個人』を顕彰する制度を新たに始める」と発表。
AIやビッグデータ、ICTなど各種テクノロジーの活用によりロジスティクスの革新を目指すLXでは、「データや業務プロセスの標準化が重要」であるとし、標準化活動の一環として、今年度はJIS(日本工業規格)の物流用語改正に取り組む。また、今年度は6月に「九州・東アジア国際物流総合展INNOVATION EXPO 2026」をマリンメッセ福岡で、9月に「国際物流総合展2026」を東京ビッグサイトで開催する。
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