カーゴニュース 2026年7月30日 第5456号

インタビュー
ドライバーの待遇改善につながる環境づくりを
兵庫県トラック協会 会長
木南一志 氏

「安ければいい」という時代はもう終わりに

2026/07/29 16:00
全文公開記事 トラック輸送 インタビュー 団体

金融機関と提携し会員向けに協会が利子補給

 

 ――兵庫県の主な取り扱い貨物と、地区が抱えている固有課題についてご紹介いただけますか。

 

 木南 兵庫県は「日本の縮図」と言われ、地域で歴史や気候風土が異なる摂津、播磨、但馬、丹波、淡路の旧五国がひとつになった県です。輸送品目も工業製品から農産物、魚介類まで様々です。兵庫県には、日本を代表する国際コンテナ戦略港湾である神戸港があります。神戸港は阪神淡路大震災の前年には世界6位のコンテナ取扱量を誇っていましたが、震災後は取り扱いが減少しました。コンテナ取扱量は回復が見られるものの、県内の産業の景気を大きく押し上げている感じはしません。

 

 この神戸港はアクセス性に問題を抱えています。神戸港と接続する道路は、「生活道路」と「物流道路」が分かれておらず、同じ道路を一般車両と物流関連車両が共有しているのが現状です。阪神高速3号神戸線は慢性的な渋滞が発生し、日本で最も渋滞がひどい道路として知られています。渋滞により残業が発生すると、トラック事業者はドライバーに残業手当を支払わなければならず、コストアップにつながります。

 

 阪神高速3号神戸線から神戸港にスムーズにアクセスできる道路整備が必要です。国土交通省は大阪湾岸道路湾岸線を西へ延伸する計画を進めていますが、完成するのは何十年も先です。そこで、阪神高速3号神戸線と、六甲アイランドからポートアイランドまでを結ぶ港湾幹線道路であるハーバーハイウェイを接続することを要望しています。これにより渋滞の緩和や、大阪湾岸道路へのアクセスも容易になることが期待できます。

神戸港への道路アクセスが課題

 ――会員の足元の事業環境についてはいかがでしょうか。

 

 木南 燃料の高騰や人手不足が重なり、大変厳しい環境にあると認識しています。そこで5月中旬から、一部の金融機関と提携し、会員向けに協会が利子補給する「トラック事業者連携支援融資利子補給助成事業」を始めました。これは金融機関からの融資を受けた会員の利子負担を軽減するために、協会が一定要件のもと利子額分を補填するものです。融資金額は2000万円以内とし、融資利率は固定で2%、うち協会が1%利子補給することで、実質1%の利率で融資を受けられるようになります。さらに、「Gマーク(安全性優良事業所認定)」を長期で保有している会社に対しては、協会が1・2%利子補給し、実質0・8%の固定金利で借り入れが可能となります。中東情勢の悪化で燃料単価が上昇しているなか、資金繰りの改善にこの事業を活用していただきたいと思います。

トラック事業者連携支援融資利子補給助成事業の概要
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