カーゴニュース 2025年6月12日 第5346号
NRS(本社・東京都千代田区、田中弘人社長)は5月24日、2025年度安全大会を開催した。当日は、コンテナ事業部のコンテナデポ3部門およびバルク物流事業部油槽所の4部門が安全発表を行った。
開催にあたり挨拶に立った田中社長は、「安全大会を毎年開催することは、NRSグループにとって安全を維持することがいかに大切か、欠かせないことであるかの表れだ」と大会の意義を説明。「危険物倉庫業界は新規に参加してくる会社が多数あり、年々競争が厳しくなっている。お客様に常に選ばれるためには、高品質で安心して仕事を任せてもらえる会社でなければならない」と話し、「事故はゼロが標準であり、そこからどうやって品質レベルを上げていくか全社員で考えなければならない」と訴えた。
拠点ごとの安全発表では、高石ケミポートは、色分けによる添加剤投入の間違い防止策や安全な液押し作業を紹介した。
周南ConTechは、コンテナ修繕時の火気使用補修手順をプレゼンテーションした。
東京液体化成品センター(TCC)名古屋は、過去の事故事例に基づきヒューマンエラーを減らす方法およびミスが起きても事故につながらない環境を整備した事例を報告した。
川崎ConTechは、情報共有によるヒューマンエラーの改善方法を解説した。
名古屋ケミポートは、過去の事故事例を紹介し、事故原因を従業員のインタビューを交えて分析した上で説明。3ヵ年での安全強化ロードマップなど独自の取り組みを披露した。
神戸ConTechは、実証実験によって結露の発生条件を把握した事例を、動画を交えて紹介。適切な運用と設備管理方法について発表した。
TCC川崎は、過去のヒヤリハット事例を受けて、IoTを活用したバルブ開閉モニタ作製について説明した。
それぞれの発表後には、能登洋一会長や田中社長をはじめとした経営陣と社員から、活発な質疑応答や今後の課題、期待などが議論され、NRSグループの安全への高い意識が垣間見えた。
審査の結果、最優秀賞には名古屋ケミポート、優秀賞にTCC名古屋と神戸ConTechが選ばれた。
能登会長は閉会の挨拶で「普段なじみのない仕事の細かい部分を聞くことができ、他の部署にとっても非常に興味深い発表だったのではないか。NRSグループの多岐にわたる事業が、真剣に安全に取り組んでいることが実感できたと思う」と発表者を労った上で、「今回の安全発表は『手順書』に言及する発表が多かった。現在も手順書に沿った業務をしているが、引き続き、その遵守が最重要課題だと考えている。その意味でも非常に意義のある大会だった」と総括した。
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