Tシリーズの「FS―T―S50」

カーゴニュース 2025年9月2日 第5367号

日建リース工業
高効率立体自動ソーター取り扱い開始

「シャトルラック」と連携し保管~仕分け効率化

2025/09/01 16:00
全文公開記事 効率化・改善 マテハン DX・システム・新技術

 物流機器のレンタルなどを展開する日建リース工業(本社・東京都千代田区、関山正勝会長)はこのほど、高効率立体自動ソーター「フラッシュ・ソーター」の取り扱いを開始した。中国に拠点を置くDamon社が製造する製品で、昨年より取り扱いを開始した「4方向シャトルラックシステム」とともに、同社が展開する省人化ソリューション「NWE(エヌウィー)」を構成する。「4方向シャトルラックシステム」との連携により、商品の保管から仕分けの効率化を実現する。

 

 「フラッシュ・ソーター」は、仕分け搬送台車が上下左右にスライドするスタッカー式の「Tシリーズ」と、階層内で仕分け搬送台車が往復するマルチレイヤーレシプロ式の「Eシリーズ」の2タイプがあり、取扱商品のサイズや作業環境・ニーズにより選択が可能となっている。

 

 「Tシリーズ」でインダクション(投入口)前置き型の「FS―T―S50」は、間口数は50個、処理能力は1800件/時を有し、取扱商品サイズが比較的大きいものから中小まで、幅広いサイズに対応する。間口数がもう少し必要な場合は、処理能力は1400件/時とやや劣るものの100間口を有する「FS―T―E100」や、中小サイズ向けとして、1800件/時の処理能力と100間口を有する「FS―T―M100」など、多彩なラインナップをそろえる。

 

 一方「Eシリーズ」は中小サイズ商品の仕分けに向いている。代表的な「FS―E―2100」は、投入口が2台、100間口でTシリーズよりも速い2200件/時の処理能力を有する。「Eシリーズ」の特長は拡張性の高さで、物量の変化などに応じ後から間口数を増やすことも可能だ。業務の拡大予定がある現場や、商品の大量仕分けを行う現場には「Eシリーズ」が適していると言えそうだ。

Eシリーズの「FS―E―2100」

単体導入も可能

 

 「フラッシュ・ソーター」の取り扱いについて日建リース工業物流事業本部の小林巧副本部長は、「物流現場の労働力確保がますます難しくなるなか、当社も昨年から動力機器や物流システムの取り扱いを開始した。『NWE』はその第1弾として販売しているが、今回の『フラッシュ・ソーター』は『NWE』を構成する仕分けシステムでもあり、自動化ソリューションをさらに推進していく体制が整った」と力を込める。物流事業本部企画部の菅野毅部長は「『フラッシュ・ソーター』は『NWE』としてのセット導入のほか、単体での導入も可能。これまでシングルピッキングが主流だった現場などでもトータルピッキングが可能となり、作業効率化が図れる」として、まずはECや日用雑貨を取り扱う物流現場を中心にソリューション提案していき、ゆくゆくは作業環境が厳しい冷凍冷蔵倉庫へも展開していきたいと語る。

 

 「フラッシュ・ソーター」は、価格面でも先行機種と十分に競争できる設定にしたと、小林氏は話す。「労働力が減少傾向であっても、物流施設の完全自動化(無人化)を実現できる企業は多くない。当面は、自動化と省人化を並行させたハイブリッドな物流施設運営が主流になっていくのではないか」(小林氏)として、小さな投資額でも省人化が図れる「フラッシュ・ソーター」に大きな期待を寄せる。

 

 なお、この「フラッシュ・ソーター」は、10日に開幕する「国際物流総合展2025 第4回 INNOVATION EXPO」にて展示を予定している。

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