GLP ALFALINK 茨木3の外観

カーゴニュース 2025年9月2日 第5367号

サントリーロジ
茨木市に「北大阪支店」新設

門前倉庫に活用、鉄道シフト推進も

2025/09/01 16:00
全文公開記事 荷主・物流子会社 倉庫・物流施設

 サントリーロジスティクス(本社・大阪市北区、髙橋範州社長)は大阪府茨木市に新拠点「北大阪支店」を8月1日に開設し、同下旬から本格的運用を開始した。新拠点の開設により、関西エリアの複数拠点の倉庫機能を集約し、さらなる物流効率化を図っていく。同月27日には武藤多賀志会長、髙橋社長ら関係者が出席し、開所式を執り行った。

 

 「北大阪支店」は日本GLPが開発した「GLP ALPHALINK茨木3」(地上6階建て)の3・4階に入居。保管面積は2フロア合計で約2万6000㎡超。片面バースで建物の両サイドに設けたダブルランプウェイで車両はスムーズに接車できる。名神高速道路・茨木ICから約5・5㎞、近畿自動車道・摂津北ICから3・7㎞、名神・近畿・中国自動車道が交差する吹田JCTからも約6・2㎞と高速道路へのアクセスが良好。約5㎞の距離にJR貨物の「大阪貨物ターミナル駅」が所在するなど交通利便性に優れている。建物は免震PC造で、内陸部に立地していることから地震・水害リスクにも対応し、非常用電源設備や断水時の地下水供給設備など備えるなどBCP面でも優れた拠点となっている。

 

 北大阪支店はサントリーの主要工場の近隣に所在しており、サントリー製品の原料の取り扱いが業務の中心。一部区画には定温倉庫を設け、温度管理が必要な原料の保管にも対応する。製品の保管・配送は当面行わないが、ストックポイントとしてのキャパシティーも備え、サントリーグループ以外の貨物の取り扱いも視野に入れる。さらに、近接地には大阪貨物ターミナル駅があることから、鉄道モーダルシフトの拠点としての活用も期待できる。原料以外では、POP、看板、美麗袋など多種多様な販促品などの保管・出荷を行う。

 

物流DX・鉄道モーダルシフトにトライアル

 

 北大阪支店では、同社初となる販促品のデジタルピッキングシステムを導入した。これまで販促品の取り扱い業務は南大阪支店堺第二配送センターで行っていたが、北大阪支店の新設に伴い切り替えた。それに合わせ、アイオイ・システム製のデジタルアソートシステム「仕分けの達人」とカートピッキングシステム「CPカート」をサントリーロジスティクス仕様にカスタマイズしたソリューションを導入した。これまで販促品のピッキング作業は手作業で行っており、作業習熟度が必要となるなど属人性が高かったが、収納とピッキングをデジタル化。カート備え付けのモニター画面に表示された品目・数量と棚番号表示に従って作業を行えば正確にピッキングすることが可能となった。

CPカートで業務を標準化

 記者会見に臨んだ髙橋社長はBCP対応に優れた北大阪支店と既存の南大阪支店(堺市西区)を関西エリアの主要拠点として有機的に活用し、物流効率化を推進する考えを示したうえで「北大阪支店では当社初となる販促品業務でのDXを実施した。これにとどまらず、人と最新技術の長所を組み合わせる様々なトライアルを行う場として北大阪支店を活用していきたい」と述べたほか「大阪貨物ターミナル駅の至近にある利点を活かし、新たな鉄道コンテナ輸送の開発などにもトライし、より一層の鉄道モーダルシフト促進を図っていきたい」と意欲を示した。

髙橋社長
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