カーゴニュース 2026年2月26日 第5414号
Hacobu(ハコブ、本社・東京都港区、佐々木太郎社長CEO)は19日、「Hacobu innovation Day 2026」を都内で開催した。当日は荷主企業や運送事業者などから多くの参加者が集まり、物流に関するAIやビッグデータの活用についてトークセッションや講演を実施したほか、Hacobuの新ソリューション発表も行われた。
冒頭、佐々木社長が挨拶に立ち「当社は物流に関する意思決定がデータに基づいて行われる『データドリブンロジスティクス』を提唱してきたが、それも今ではもはや当たり前となっている。現在はAIを活用する『AIドリブンロジスティクス』の時代となっており、それをどこまで社会に実装できるかが重要となる」と指摘。そのうえで「AIにとってのデータは人間にとっての酸素のようなもの。未だに紙や電話で扱われている物流情報をデータ化できているかが、AIを使いこなせるかに関わっており、ひいては社会の生産性変化につながっていく」と展望した。
続いて、佐々木社長と早稲田大学大学院の入山章栄教授による「経営アジェンダとしての物流改革~テクノロジーが切り開く競争優位~」をテーマとした基調対談を実施。さらに行政からも登壇し、経済産業省商務・サービスグループ流通政策課長兼物流企画室長の平林孝之氏、国土交通省中国運輸局自動車交通部貨物課長の田中幸久氏、Hacobu取締役執行役員COOの坂田優氏による特別対談も行われた。
その後、Hacobuによる主催者講演が行われ、同社がリリースしてきたAI関連機能を説明するとともに、新たなソリューションであるAI―OCR(光学文字認識)システム「MOVO Adapter(ムーボ・アダプター)」を発表した。従来のAI―OCRは、取引先の帳票フォーマットが異なることに伴う設定の手間などで、膨大な導入・運用コストがかかっていたが、同システムは生成AIにより、帳票の文脈から住所などの各情報を自動で認識。帳票の形式が取引先ごとに異なっていても情報を読み取ることができる。これにより、導入コストを抑制するとともに、AI―OCR活用へのハードル低下に寄与する。さらに、AI―OCRを活用した開発中のサービスとして、配送契約書の管理や請求業務の管理を効率化するシステムの開発を進めていると明かした。
最後に、荷主・物流子会社による「経営視点と現場視点でひも解く先進企業の実例」と題した企業講演も実施。日野自動車の小木曽聡社長が登壇し、同社が上場企業のメーカーとしていち早くCLO(物流統括管理者)を設置した企業であるとしたうえで、経営会議でもロジスティクスの話題を出しやすくなったとメリットを語った。また、自動運転トラックに言及し、今後5年程度でAIと連携した自動運転の技術が加速すると述べた。
さらに、DNPロジスティクスの松村弘之社長はDNPグループの持続可能な物流構築にはDX・データ活用が重要とし、輸送効率化に向けてHacobuのサービスを利用した事例とその成果などを紹介。このほか、川崎重工業船舶海洋ディビジョンコストエンジニアリング部基幹職の西尾朗満氏が「MOVO Berth」の導入事例を紹介するとともに、導入現場で得た知見などの社内展開を進めていると語った。
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